Up 一般法則:経済主義+点取り主義+生き残り主義=破滅 作成: 2007-05-20
更新: 2007-05-20


    粉飾決算は,企業犯罪になる。
    しかし,かんばしくない決算を出したときの会社の危機が明らかに見えているとき,担当者は粉飾決算をしないだろうか? なにせ,「状況はまことに危機的であり,甘いことを言ってられる場合ではない」のだから。

      粉飾決算を犯罪にしているのは,これが許されれば資本主義経済の根底が崩れ,資本主義経済そのものが立たなくなるからだ。 犯罪性が直接的でないので,粉飾決算は無くならない。 (粉飾決算に騙された者が後で損害を被り自殺みたいなことがありそうでも,仮定的であり直接的でないので,加害者的な良心の痛みは起こらない。)

    状況はまことに危機的であり,甘いことを言ってられる場合ではない」が「なりふりかまわず」の理由になると認める者は,粉飾決算の担当者を認めねばならない。


    粉飾決算は当座のしのぎであり,それは問題の引き延ばしに過ぎない。しかもこれで,新たに罪を負うことになった。
    問題の引き延ばしが効を奏しなければ,また粉飾 (罪) を重ねなければならない。 しかし,実績と決算の乖離は隠し通せるものではない。 粉飾は,じきにばれる。
    ばれたときは,企業が犯罪企業として破滅するときである。

    ここに見えるのは,「経済主義+点取り主義+生き残り主義=破滅」。


    経済主義+点取り主義を環境にもち,そして生き残り主義をとる (すなわち,「状況はまことに危機的であり,甘いことを言ってられる場合ではない」が「なりふりかまわず」の理由になるとしている) 組織は,粉飾決算の企業と同じ位相にある。
    粉飾 (点数主義) と無理をするというところで,既に犯罪に足を突っ込んでいる。 被害は直接的には見えなくとも,論理計算的には見える。
    この先に待っているのは,破滅である。