Up 法人化の国立大学:経済主義+点取り主義+生き残り主義 作成: 2007-05-20
更新: 2007-05-20


    法人化の国立大学は,経済主義+点取り主義を環境にもつ:
    • 経済主義: 行政から,緊縮財政・独立採算努力の課題
    • 点取り主義: 国立大学法人評価委員会/文科省に対し,努力・結果の報告書づくり

    これに生き残り主義 (「状況はまことに危機的であり,甘いことを言ってられる場合ではない」が「なりふりかまわず」の理由になる) が加われば,「経済主義+点取り主義+生き残り主義=破滅」の公式が立つことになる。


    現実はどうなのか? ──実際,<生き残り>バブルのモードに入ってしまっている。(「<生き残り>バブル」)

    教育・研究に関して言おう。
    従来型教育・研究を叩いても,行政をよろこばせる音は出て来ない。 行政がよろこぶ音は「改革」の音だ。 教育・研究を「改革」しなければならない。
    そこで,「改革」ということで,従来型教育・研究を無理矢理変えた。 意味のあるように変えたのではない。変えることが目的だったので,無理矢理変えた。
    当然のこととして,これは教育・研究を歪めるだけの結果となった。

      註 : ここで言う「従来型教育・研究」は,歴史が築いてきた文化やスキームを指している。 歴史が練り上げてきただけに,これには深い意味/理由がある。 伝統と伍していくには,「法人化」で浮ついた「改革」気分を先ず捨てる必要がある。