Up 本質論 作成: 2010-04-02
更新: 2010-04-02


    「算数グループ」から「数学グループ」への名称変更の本質は,つぎの認識にある:

    1. 数学教育コースは,教科専門性として数学の力をつけることになるコースである。
    2. 数学の力をつける科目は,直接的には専門数学の科目である。
      このことは,「小学校教員養成専一」で数学教育コースを考えたところで,事実として変わるものではない。
      実際,算数科の内容は数学であり,専門数学の科目で陶冶されるところの数学の力がなければ教えられない。 (この数学の力がなくても教えられると思うのは,間違いである。)
    3. 教科専門性として数学の力をつける数学教育コースは,そのままで中学数学の教員養成コースになっている。
      実際,従来型の数学教育コースは,小学校教員養成と中学校教員養成の二本立てである。
    4. 札幌校の数学教育コースも,実質においてこの形を保持している。

    この認識は,札幌校を「小学校教員養成専一」と定める考え方と自ずと対立するものになる。
    実際,札幌校を「小学校教員養成専一」と定める考え方では,つぎのようになる:

      中学校教員養成は,オプションである。
      特に,専門数学科目は,オプションである。

    なお,「専門数学科目はオプション」からは,つぎが導かれる「学校が専門数学科目担当教員を専任で擁しているのは,オプションとしてである」。


    「算数グループ」から「数学グループ」への名称変更を成すとは,手続き論とあわせて,「札幌校は小学校教員養成専一」論を乗り越えるということである。