『北海道教育大学中期財政指針(案) ─入るを量りて出ずるを制す─』 (以下『指針』) が,現在パブリックコメントにかけられている。
述べられていることの基調は,「財政難である──執行部が財務的に措置することは理由があることなので,教職員はこれを受け入れるように」だ。
『指針』の最も大きな問題点は,大局的視点の欠落である。
大局的視点とは,
いま自分たちの行っている「ジタバタ」は,
どのようなところに位置し,
どのようなレベルのもので,そして
どこに収束/終焉するのか
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を示す視点のことだ。
──この視点を示せない「指針」は,指針ではない。
(もっとも,大局的視点の欠落はおおもとの大学執行部方針の特質なので,これは「指針」独りの問題ではない。)
北海道教育大学の大局的な財政環境/条件は,つぎのようになる:
条 件 |
意 味 |
[経費-結果] 計算 |
対応 (基本/本格的) |
5分校体制維持 |
財政の硬直要因 経営の破綻要因 |
計算可能 |
実質的リストラ |
運営費交付金削減 への対応 |
緊縮財政の要因 |
中期は計算可能 |
「底打ち」の形を予測して対応 |
大学評価への対応 |
教育·研究破壊の要因 モラル破壊の要因 |
計算不能 (完全に恣意的) |
「大学評価」の実態を見定め, 自分の方から正道を示していく |
以下,この項目のそれぞれについて見ていく。
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