Up 大局的視点の欠落 作成: 2006-05-22
更新: 2006-05-22


    『北海道教育大学中期財政指針(案) ─入るを量りて出ずるを制す─』 (以下『指針』) が,現在パブリックコメントにかけられている。 述べられていることの基調は,「財政難である──執行部が財務的に措置することは理由があることなので,教職員はこれを受け入れるように」だ。

    『指針』の最も大きな問題点は,大局的視点の欠落である。
    大局的視点とは,
いま自分たちの行っている「ジタバタ」は,
どのようなところに位置し,
どのようなレベルのもので,そして
どこに収束/終焉するのか
    を示す視点のことだ。
    ──この視点を示せない「指針」は,指針ではない。 (もっとも,大局的視点の欠落はおおもとの大学執行部方針の特質なので,これは「指針」独りの問題ではない。)


    北海道教育大学の大局的な財政環境/条件は,つぎのようになる:

    条 件 意 味 [経費-結果] 計算 対応 (基本/本格的)
    5分校体制維持 財政の硬直要因
    経営の破綻要因
    計算可能 実質的リストラ
    運営費交付金削減
     への対応
    緊縮財政の要因 中期は計算可能 「底打ち」の形を予測して対応
    大学評価への対応 教育·研究破壊の要因
    モラル破壊の要因
    計算不能
    (完全に恣意的)
    「大学評価」の実態を見定め,
    自分の方から正道を示していく


    以下,この項目のそれぞれについて見ていく。