Up | 軍事国家 : 要旨 | 作成: 2023-07-27 更新: 2023-07-27 |
国をつくることが容易でない時節とは,群雄が割拠する内戦模様の時節である。 実際,内戦の混乱に乗じて,領土拡張を狙う隣国が侵攻してくる懼れがある。 また,列強が内戦を自分たちの代理戦争にしてくる懼れがある。 政権は,速やかに内戦に勝利して,国内を統一せねばならない。 この政権は,自ずと軍事政権になる。 軍備を,国内と国外の両方に向けて,強化する。 こうしてこの国は,軍事国家になる。
列強は,この国にデモクラシーを教えて,国を統一させようとする。 この干渉がなければ,その国が統一を果たす形は,軍事政権である。 平和国家は,軍事国家にならずに済んでいる国である。 軍事国家は,軍事国家になることを強いられている国である。 両者は,国家観を巡って対立することになる。 軍事国家の軍備は,内と外の両方に向いている。 そして内向きの軍事は,外向きの軍事に匹敵するものであり得る。 国内統治での中国の軍事──特に,台湾有事の際の軍事──が,これの例になる。 その軍事が外向きの軍事と違う点は,軍備から核ミサイルが除かれることだけである。
核ミサイルは内向きの兵器にはならないからである。 ここで核ミサイルが出てきたが,外向きの軍備は,核ミサイルが絶対的に物を言う。 (《風力発電の風車をいくら設置しても,原発1基にも満たない》となにやら似ている。) 実際,北朝鮮がこれの例になる。 |