Up 雲と気温 : 要旨 作成: 2022-01-02
更新: 2022-01-02


    気象学では,「地球の熱収支」がほぼつぎのように考えられている:
山賀進「大気と太陽エネルギー」から

    この図を,雲量の多い場合に変えてみる。
    例えば,短波長入射が雲に入る数値を1.5倍し ( 39 を 60 に変え),併せて他の数値を比例配分的に変更すると:

    地表に届く光熱が 47 から 37 に変わり,4/5 以下になる。
    これは,地表温度の低下になり,したがって気温の低下をもたらすことになる。


    雲量が増えれば気温が下がることは,改めて述べるまでもないことである。
    ここで改めて述べたのは,つぎの2つの命題を並べて見せるためである:
      宇宙線量が増える [減る] と,気温が下がる [上がる] 。
      雲量が増える [減る] と,気温が下がる [上がる] 。

    この2つから,つぎの関係が予想されてくるのである:
      宇宙線量が増える [減る] と,雲量が増える [減る]。

    そしてこれが本当であれば,つぎの因果関係が出来上がる:
        太陽活動が弱く [強く] なって,太陽磁場が弱く [強く] なる
        ⇒ 地球圏に進入する宇宙線の量が増える [減る] ,
        ⇒ 雲量が増える [減る]
        ⇒ 気温が下がる [上がる]