Up 太陽から地球にやって来るもの 作成: 2021-12-30
更新: 2021-12-30


    太陽から地球にやってくるものは,電磁波と粒子 (高エネルギー粒子,プラズマ雲) の2つである。
    電磁波は波で,粒子は物。


    波と物は,違う。
    競技場で観衆がウェーブをする。
    このとき,観衆はウェーブの方向に動いているわけではない。
    波は物ではない。

    波は物ではないが,エネルギーがある。
    競技場の観衆が手をつないでウェーブするとしよう。
    すると,隣の人の上下運動に伴って自分も上下させられてしまう。
    このとき自分に作用してくる力は,波のエネルギーが力になって現れたものである。

    太陽から地球にやってくる電磁波は,可視光が優勢で,赤外線・紫外線がこれに準ずる。
    植物の光合成は,可視光のエネルギーを取り込んでいる。
    太陽の光を受けると暖かいが,これは赤外線のエネルギーを受け取っている。
    太陽の光に肌をさらすと日焼けするが,これは紫外線のエネルギーを受け取っている。


    粒子 (高エネルギー粒子,プラズマ雲) は,太陽の一部がちぎれて飛んで来たものである。
    この流れは,「太陽風」と呼ばれる。
    粒子は帯電物質なので,これの流れは即ち電流である。
    学校で「電磁波」を勉強したことになっているひとは,「電流は磁場をつくる──フレミングの法則」を思い出すべし。
    地球は,太陽風にさらされることで,太陽の磁場に包まれる。

    太陽の黒点の多寡は,太陽風の強弱と関係している。
    黒点が多いときは,太陽風が強いときであり,この場合を太陽は活発であると謂う。
    逆に,黒点が現れなくなるときは,太陽風が弱いときであり,太陽は不活発であると謂う。
    そしてこの太陽の活発・不活発が,地球の気候変動のもとになるのである。