Up 「見かけの力」を飲み込んで,思考停止 作成: 2023-02-05
更新: 2023-02-05


    気象学は,「見かけの力」として「コリオリ力」を導入する。
    その論法は:
      曲がって見える → 曲げる力が有るように見える
      実際は曲がっていない → 有るように見える曲げる力は,見かけの力


    「見かけの力」なら,取り上げねばよいだけのことである。
    実際,気象学が「見かけの力」を言うのは最初だけ。
    つぎには,これを実際の力のように論じ出すのである。

    「コリオリ力=見かけの力」を飲み込んだ者は,低気圧/台風の渦が「風がコリオリ力で曲がったもの」になる。
    では彼らは,「低気圧/台風の渦は,渦に見えるだけで,実際は曲がっていない」と思っているのか?
    そうではない。
    実際,彼らは「低気圧/台風の渦は,渦に見えるだけで,実際は曲がっていない」の幾何学を捻り出すことはできない。
    彼らは,「低気圧/台風の渦は,実際に渦である」と思っているのである。

    彼らのこの自家撞着は何なのか?
    彼らは,思考停止しているのである。
    「コリオリ力=見かけの力」を飲み込んだ者は,以降「見かけの力」のことばに思考停止で応じていくことになる。