Up 虹 ──虹の幾何学 作成: 2023-09-29
更新: 2023-10-02


    虹は,「虹の橋」のことばがあるように,円弧のようにイメージされている。
    「虹」の漢字の「虫」は蛇であり,"rainbow" の "bow" は弓である。

    実際は,虹は円錐の側面の,その部分 (以下,「虹面」と呼ぶ) である。
    即ち,つぎのような絵図になる:
円錐の中心軸を含む鉛直 (地平面と垂直) 断面


    目に見える虹には色が濃いところと薄いところがあるが,それは,<雨滴の密度>とあわせて,<虹面の奥行>が関わっているわけである。

    というわけで,つぎが空に虹が現れる条件である:
    1. 太陽が傾いている時間帯の雨。
    2. 雨雲の終端が現れ,晴れてくる。
    3. そしてそこに,太陽がある。


    日出直後ないし日入直前の太陽を背にして地平線に現れる虹は,半円ということになる。
    よって,この虹の視直径は 42×2 度である。

    わたしのデジカメ RICOH GXR+S10 KIT (2009年製) は無限遠撮影の画角が 72度なので,虹の全体を写せない。
    全体画像を得るには,部分撮りを重ね合わせるという作業になる:
2023-09-28, 17:14


背後の夕焼け (雨雲の終端の下に太陽):



    虹は,傾いた太陽を背にして前方が雨であるとき,その前方に現れる。
    傾いた太陽の日差しと雨が同時にあるときは,雨を厭わず速やかに外に出るべし。

    つぎは,雨がおさまるのを待って外に出たため,撮影の時機を失した画像である:
2023-04-08, 17:01