Up 「空気分子の分子量」 作成: 2023-09-15
更新: 2023-09-15


    理想気体の状態方程式は,つぎを主張するものである:
      「気体のモル数 \( n \), 圧力 \( p \), 体積 \( V \), 温度 \( T \) に対し:
        \[ \frac{ p\ V }{ n\ T } \]
        を計算すると,気体の種類にかかわらず同じ値になる。」

    この定数を,モル気体定数 (あるいは単に,気体定数) と呼び,\( R \) で表す。
    上の主張は,つぎの式になる:
      \[ p\ V = n\ R\ T \]
    \( R \) の値は,
      \[ R = 8.3145 \]

    ところで,気象学が扱う気体は空気であり,これは窒素,酸素,アルゴン,二酸化炭素等々の混合物である。
    そこで,「理想気体の状態方程式は空気に適用できるか──どうすれば適用できるか?」となる。

    結論は,つぎのように「空気分子の分子量」を定めれば,理想気体の状態方程式を空気に適用できる:
      空気を組成する気体 \( A_i \) が
        分子量:\( a_i \)
        空気中の体積比率 (=モル比率): \( r_i \)
      であるとき,
        空気分子の分子量 \( a = \sum\ r_i\ a_i \)