Up お手盛りノーベル賞 作成: 2021-12-12
更新: 2021-12-12


      読売新聞, 2021-10-06
    ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏
    温室効果ガスが気候変動に与える影響などを予測
     スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2021年のノーベル物理学賞を、地球の気候変動予測の道を開いた真鍋 淑郎 ・米プリンストン大上席研究員(90)らに授与すると発表した。高性能のコンピューターを駆使し、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスが、地球規模の気候変動に与える影響などを予測した先駆的な研究が評価された。
     真鍋氏への授賞理由は「地球温暖化を予測する地球気候モデルの開発」で、気候学分野での物理学賞受賞は初めてだ。
     同時受賞するのは独伊の2研究者。独マックスプランク気象研究所のクラウス・ハッセルマン教授(89)は、真鍋氏の研究を発展させた。伊ローマ・サピエンツァ大のジョルジョ・パリージ教授(73)は、真鍋氏らの研究とは別に、原子の振る舞いなどの複雑な現象に規則性を見いだし、数式で理論化した。
     真鍋氏は1958年、米気象局(当時)の研究員として渡米。67年に高速コンピューターを使い、大気の運動と気温との関係を定めるモデルを開発し、「CO2 が2倍に増えると地上気温が2・36度上昇する」との予測を明らかにした。
     さらに、89年には大気、海洋、陸上の気象が互いに与える影響を組み込んだ本格的な温暖化予測に成功。成果は、世界の科学者らでつくる国連の「気候変動に関する政府間パネル ( IPCC )」が翌90年に発表した第1次評価報告書に取り入れられた。人間の活動と温暖化との関係を明らかにした IPCC は 2007年、ノーベル平和賞を受賞した。


    ノーベル賞は,イデオロギーに利用される。
    政治的に利用される。

    誰もがわかっているというわけではないが,わかりやすいのはノーベル平和賞。
    すこしわかりにくくなるが,どうでもいいのがノーベル経済学賞。

    物理学賞も,お手盛りであることがわかる。
    理論物理学は,怪しげな理論のためにとんでもない額の施設・設備を建設してきたが,ノーベル賞はこれにも利用されてきた。
    そしてこのたびは,ノーベル平和賞並みのお手盛りノーベル物理学賞というわけである。


    地球温暖化 CO2 元凶論は,世界の政治・経済を「CO2 排出削減」をお題にさせることに成功した。
    そして自らを引っ込みがつかない立場に置くことになった。
    それで,ひとのノーベル賞幻想をまた利用しようとなった。

    曰わく, 「高速コンピューターを使い, 大気の運動と気温との関係を定めるモデルを開発し,「CO2 が2倍に増えると地上気温が 2.36 度上昇する」との予測を明らかにした。

    これがノーベル賞級なら,地震学はずっとノーベル賞受賞者を出していることになる。
    地震学がやっている「高速コンピューターを使い, モデルを開発し, 予測を明らかにした」がなぜノーベル賞にならないか。
    予測は実証されねばならないからである。
    これが,科学というものなのである。


    理性は,簡単にイデオロギーに屈する。
    学校教育は,これのよい見本。
    いまの学校教育は,上は大学まで,時の政策的イデオロギーを節操なく注入するところである。
    ひとは学校を理性を陶冶するところと思っているだろうが,これまたイデオロギーに騙されているのである。