Up | 「気温変動の現象」とは? | 作成: 2022-08-31 更新: 2022-08-31 |
彼らは,前例の無い気温上昇がいま進行していると信じている。 彼らは,「地球温暖化」を「地球の気候変動の歴史」の文脈で考えるということを知らない。 そして彼らが思う「気温上昇」は,「猛暑に向かう」である。 彼らは,「気温変動」の中身を考えようとしない。 地球の気温変動は,百万年くらい前からは,氷期&間氷期の周期変動になっている: そしていまは,間氷期にあたる。 これからは,万年単位で,漸進的に氷期に向かうことになる。 上のグラフで気温変動の振幅が 15°C くらいであることに注目すべし。 この気温変動の内容は,「猛暑・厳寒」ではない。 ホモサピエンスは,この程度の気温変化は,<移動>を含めて,ふつうに適応してきた。 気温変動は,何が劇的な現象になるかというと,氷である。 気温変動の内容は,「氷結・解氷」なのである。 氷結か解氷かで,地球は大きく様変わりする。 <氷結か解氷か>に敏感な場所が,地球には広大に存在するためである。 実際このことは,氷期と間氷期の平均気温15度の差が海水準の100メートル以上の差を現すという事実によって示される: |
ヴュルム氷期(7万〜18500年前)の2万年前頃の日本列島
──「海面が今より 130m 下がっていた」(海部陽介 (2016), p.121, 図5-5) |
つぎの風景は,イギリスの冬のテムズ川も<氷結か解氷か>に敏感な場所であることを示している: 1684 気象は,水が主役である。 気象は,「水象」なのである。 水は,つくづく不思議な物質である。 この独特な物質によって,地球は独特なものになっている。 この奇跡をリスペクトすべし。
|