Up 雲があるとはどういうことか 作成: 2022-12-08
更新: 2022-12-08



    <雲がある所>は,その周りの<雲がない所>と何が違っているのか?


    雲は,水/氷粒子が大きく成長している様である。
    その成長は,《大きいほど大きさを増す》がダイナミクスになっている。
    ──大きさと成長速度は,正のフィードバックの関係にあるということ。
    「富める者はますます富む」「1位とそれ以外」,というわけである。

    大きさの差の最初の発生は,偶然である。
    <雲が生じた所>とその周りの<雲が生じなかった所>は,特に違っている点は無い。
    <雲が生じた所>になるかならないかは,偶然である。


    「大きさと成長速度の正のフィードバック」の数学的表現は:
      \[ \frac{ dx }{ dt } = k\ x \quad ( k > 0 ) \]
    これを積分すると,指数関数になる。

    話は逸れるが,種の個体数増加のダイナミクスも基本的にはこれ。
    この度世界人口が80億を突破したが,この増加はつぎのようになっている:
        1800年 10億
        1900年 16億
        1950年 25億
        2000年 60億
        2022年 80億
    この場合 \( k \) が 0.015 くらいに見積もられるので,2035年には100億を突破するという計算になる。