Up 地平線の円の直径 作成: 2022-11-20
更新: 2022-11-21


    撮影画像に入れる座標は,撮影画像の地平線 (円) の半径rをもとに導出する。
    ところで本プロジェクトが半天球撮影カメラとして使用する RP-VC1 (Entaniya) は, 「220° の超広角レンズ RP-L220 を取り付けたカメラモジュール」となっている。
    これの撮影画像は,地平線下0°〜 −20° の領域が円の縁になる。
    そこで,撮影画像の「地平線の円の半径」が問題になる。

     註: 魚眼レンズの半天球撮影画像は,周辺部分が大きく歪む。
    座標を用いた解析は,周辺部分に対しては行わないことになる。
    ──座標を用いて解析するのは,だいたいのところ,仰角が 45°より大きい領域ということになる。
    しかし「周辺部分は解析しない」と「地平線の円の半径が不確定」は,別問題である。
    地平線の円の半径が定まらないことには,座標が入らない。


    RP-VC1 の撮影画像については,Entaniya : RP-L220 の Webページにつぎのデータが示されている:

    • 像の大きさ

    • 像高
    Degree Image height (mm)
    5.34   0.07095909
    9.79   0.13034069
    15.13   0.20218098
    20.47   0.27493163
    24.92   0.33642499
    30.26   0.41140183
    34.71   0.47492268
    40.05   0.55237207
    45.39   0.63101085
    49.84   0.69724086
    55.18   0.77716367
    59.63   0.84372057
    64.97   0.92285131
    70.31   1.00025652
    74.76   1.0626124
    80.1   1.13371518
    85.44   1.19936347
    90   1.25407
    95   1.30048
    100   1.34029
    105   1.37023
    110   1.38923


    「90° の像高 1.25407 mm」が,地平線像の半径にあたる。
    このとき,直径が 2.50814 mm。

    RP-L220 の像の円は,上下が少し欠けた形になって,その上下の長さが 2.7 mm。
    そして,
        2.50814 ÷ 2.7 = 0.929

    「90° の像高 1.25407 mm」を「110° の像高 1.38923 mm」と比べると,
        1.25407 ÷ 1.38923 = 0.903
    この比を採用しよう。

    すなわち,つぎのように定める:
      撮影画像の円の直径が r(pixel) であるとき,
      直径が r × 0.903 (pixel) の同心円が,地平線。

    半天球画像を作成するときは,この地平線を境界にして,これの外をカットする。