撮影画像に入れる座標は,撮影画像の地平線 (円) の半径rをもとに導出する。
ところで本プロジェクトが半天球撮影カメラとして使用する RP-VC1 (Entaniya) は, 「220° の超広角レンズ RP-L220 を取り付けたカメラモジュール」となっている。
これの撮影画像は,地平線下0°〜 −20° の領域が円の縁になる。
そこで,撮影画像の「地平線の円の半径」が問題になる。
註: |
魚眼レンズの半天球撮影画像は,周辺部分が大きく歪む。
座標を用いた解析は,周辺部分に対しては行わないことになる。
──座標を用いて解析するのは,だいたいのところ,仰角が 45°より大きい領域ということになる。
しかし「周辺部分は解析しない」と「地平線の円の半径が不確定」は,別問題である。
地平線の円の半径が定まらないことには,座標が入らない。
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RP-VC1 の撮影画像については,Entaniya : RP-L220 の Webページにつぎのデータが示されている:
Degree |
Image height (mm) |
5.34 |
0.07095909 |
9.79 |
0.13034069 |
15.13 |
0.20218098 |
20.47 |
0.27493163 |
24.92 |
0.33642499 |
30.26 |
0.41140183 |
34.71 |
0.47492268 |
40.05 |
0.55237207 |
45.39 |
0.63101085 |
49.84 |
0.69724086 |
55.18 |
0.77716367 |
59.63 |
0.84372057 |
64.97 |
0.92285131 |
70.31 |
1.00025652 |
74.76 |
1.0626124 |
80.1 |
1.13371518 |
85.44 |
1.19936347 |
90 |
1.25407 |
95 |
1.30048 |
100 |
1.34029 |
105 |
1.37023 |
110 |
1.38923 |
「90° の像高 1.25407 mm」が,地平線像の半径にあたる。
このとき,直径が 2.50814 mm。
RP-L220 の像の円は,上下が少し欠けた形になって,その上下の長さが 2.7 mm。
そして,
「90° の像高 1.25407 mm」を「110° の像高 1.38923 mm」と比べると,
1.25407 ÷ 1.38923 = 0.903
この比を採用しよう。
すなわち,つぎのように定める:
撮影画像の円の直径が r(pixel) であるとき,
直径が r × 0.903 (pixel) の同心円が,地平線。
半天球画像を作成するときは,この地平線を境界にして,これの外をカットする。
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