Up ヒメムカシヨモギで,「個の多様性」を勉強 作成: 2015-08-21
更新: 2015-08-28


    「ヒメムカシヨモギ」に括られる個体は,姿格好が実に多様である。
    <花をつけた個体> (成長が止まった個体) に限っても,体躯に大きな違いがある:
(解像度 102 pixel/inch において,実寸の 1/4 )

個体 05

個体 09

個体 07

個体 08

個体 10

    地上部の高さがほぼ同じである個体 07, 08 の間にも,明確な体躯の違いがある。
    個体 07 のカラダは柔らかく,個体 08 のカラダは硬い。
    個体 07 と比べ,個体 08 は茎も葉も引き締まっている。
    これは,生育環境の違いに因る。
    個体 08 は,石混じりの薄い土に根を張り,独り無頼で立つ。風雨日射に直接曝される。
    カラダは,これに耐えるようにつくられるわけである。

      翻って,人間の「個の多様性」などは,大したものではないということになる。
      実際,人間は「個の多様性」を抑制する装置をずっと開発してきた。
      「共同」「公平」「安全」「防災」「保障」「保険」「学校」「病院」「年金」「介護」等々。 そしてこれらは,人の系のダイナミクスとして,必ず度を越して「余計なお世話」へと発展するようになっている。