Up 自然は,「自然破壊」を包含する : 要旨 作成: 2015-07-01
更新: 2015-07-01


    人間の「自然破壊」は,自然のうちである。

    一つの種は,自身の「進化」を螺旋運動で現すことになる。
    螺旋運動は,自壊──自家中毒死──が定めである。
    人間は,自壊の道を進んでいる。
    「自然破壊」は,この「自壊」の内容の一つである。

    「自壊」が定めであることのうちに,「自然破壊」が定めであることが含まれる。
    「自然破壊」は,定めである。
    実際,ひとは,商業主義を辞められない。
    生産力向上の螺旋運動から脱けられない。
    商業主義を辞めること,生産力向上の螺旋運動から脱けることは,死ぬことだからである(註)

    個は,己が死なないことを行う。
    これは,種の自壊に進むことをせっせと行うということである。
    このことに是非はない。
    自然である。
    人間の現前の営みは自然であり,人間の「自然破壊」は自然である。

    人間の「自然破壊」は,自然にとって痛くも痒くもない。
    自然という存在は,人間の「自然破壊」を「痛い・痒い」とするような存在ではない。



     註 : 現前の「グローバリズム」も,人間種の自壊運動の一つである。
    この「弱肉強食」は,サバンナの「弱肉強食」とは違って,強者が自身の土台になっている弱者を滅ぼす構造になっている。
    そして,このことに是非はない。
    ひとは,商業主義を辞められない。
    生産力向上の螺旋運動から脱けられない。
    人間が「グローバリズム」で種の自壊を加速していること,これも自然のうちである。

    ついでに言えば,人間が原発で「トイレなきマンション」をやっているのも,自然のうちである。 ──そもそも,いまの人間種は,千年単位で将来を心配するような立場にない。