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清水 (1934), pp.230, 231
‥‥‥ チャンを信じてそれに絶対服従する点、また団体を愛して団体に対する愛の発露などは、一小国家の概念をなしている。
そしてその概念が素朴な主観によって統制されているのである。
元来知識の批判を持たない人が信ずる場合は迷信であると言い得るかも知れないが、そこには素朴的徹底的のものがある。
団体のため、またチャンのために身命を投げ出すくらいのことは平気である。
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同上, p.245
乞食の仲間ではすべてが団体基調になっているから、社会道徳が基礎をなす。
比較的個人的な関係の道徳が発展していない。
したがって法律として賞罰するごときも (詳しくは後で) 道徳の一表顕と見るべきであるが、主として社会秩序を維持する刑法として成立しているのである。
全の思想が発展して個の思想が比較的乏しい。
かえってすべてが共同的であり過ぎて、個の自覚的方面が稀薄である。‥‥‥
乞食の世界には比較的利己主義が少ないのである。
それだけ団体の統制は比較的順調に行われていくのである。
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引用文献
清水精一 (1934) :『大地に生きる』
谷川健一[編]『日本民俗文化資料集成・1 サンカとマタギ』, 1989, pp.155-292.
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