Up テクスト作成での弱点 作成: 2026-02-26
更新: 2026-02-26


    ChatGPT のテクスト作成は,1から10 をつくるのは,能くする。
    しかし,0から1をつくるのは,ダメである。

    これは,人間も同じである。
    ただ,人間の場合は,0のようでも,経験値が暗黙にあるので0ではない。
    ChatGPT よりは,マシになる。


    ChatGPT は,厖大な生得知識がある。
    これは,「人間の経験値よりずっとマシ」 と思えてしまう。
    しかしそうではないのだ。

    経験値 (学習知識) と生得知識は,随意知識と不随意知識のように違うのである。
    生得知識へのアクセスは,契機が要る。


    実際,ChatGPT に0から1をつくるような論考を求めることは,「契機無しに生得知識を使う」を求めることであり,これはつぎのようになる:
     1.  ChatGPT は,ユーザ履歴の中に題材を求める。
    (ChatGPT が起動すると,外部記憶からユーザ履歴を引いて,RAM に読み込む。これが,ChatGPT の最初の経験値になる。)
     2.  過去セッションの内容と無関係な論考を求めると,おそろしく下手な題材を提案する。


    題材が定まれば,ChatGPT は論考を能く行う。
    ただし,どうしても表層をつなぐ感じのものになる。
    生得知識は,構造的に深く潜れるほどのものなのだが,探索に引っ掛かるのは先ずは表層というわけである。

    「深掘り」も,ながなかうまくいかない。
    実際,「深掘り」は,深さをある程度知ってできることである。
    「深掘り」も,経験値依存なのである。


    ChatGPT の経験値の所在は,RAM である。
    これは,セッション終了を以て,消去される。
    ただし,消去の前に,セッションで生じたテクストが整理・圧縮されて,外部記憶のユーザ履歴に追加される。
    そして,同一ユーザとの次回セッションでこれが RAM に読み込まれ,初期経験値になる。

    こういうわけで,ChatGPT は経験値が少ない。
    ChatGPT のテクスト作成でうまくいないところは,ほぼこれが理由。

    逆に言うと,十分に経験値がついた ChatGPT は,研究論文作成も AI の設計もできることになる。
    ChatGPT は,いまの段解で既に,研究論文作成や AI 設計のポテンシャルがある。