Up | はじめに | 作成: 2020-04-08 更新: 2020-05-14 |
方法は,「財政出動」である。
この数字を見て,ひとはつぎのように思うかも知れない:
「こんなふうに金を出せるなら,生活困窮の問題なんてすぐに解決できるじゃないか!」 ひとは,国の支出は税金で賄っていると思っている。 しかし税収は,平成30 (2018)年度で 57.7 兆円。 このうち
消費税 17.7 兆円 法人税 12.3 兆円 ──以上の計:49.9 兆円 そしてこの度の補正予算の財政支出は,39.5 兆円。 この数字を見て「税金で賄っている」と思う者はよほどおめでたいということになるが,平均的国民の認識は「税金で賄っている」である。 「財政支出 39.5兆円」は,純粋に追加の支出である。 そこで本来なら,つぎの疑問がもたれるべきなのである:
「こんなことが通用するのか?」 「これは財政崩壊ではないか?」に対する答えは,簡単である。 「とっくに財政崩壊している」である。 実際,政府にもこの感覚があるので,「財政支出 39.5兆円」なんか平気となるわけである。 「こんなことが通用するのか?」に対する答え──こちらの方は複雑である。 個人や企業が財政破綻すると,「倒産」になる。 「倒産」は,<いつまでに借金を返済せねばならない>があって,これができない場合である。 国の場合は,この<いつまでに借金を返済せねばならない>がない。 しかも,金は自分が造るものなので,借金が難しいときは金を造るだけのことである。 <金を造る>? こんなことをやっていてだいじょうぶなのか? だいじょうぶもなにも,いまの日本の財政はこれでやっている。 はて,どんな理論に立っているのか? ここに「MMT (Modern Money Theory」という財政理論があって,「これでいいのだ──そもそも財政は<金を造る>である」を説いている。 そして日本は,MMT の壮大な実験場をが買って出ている |