Up | 「収支悪化は国の場合はだいじょうぶ」のしくみ | 作成: 2019-12-22 更新: 2019-12-28 |
「一般会計歳入 98兆円」の中身は,税収入 61兆円に対し新たな借金 34兆円。 同じく財務省 (2018) の p.11から引くと,「国の借金総額 833兆円」。 これは, 「一人あたり 700万円の借金」。 「1兆円分の1万円札を積み重ねると約10kmの厚さに」ということなので,833兆円では8330km,赤道から北緯80度くらいまでの距離。
枚数 833兆 ÷ 500 = 8.33 × 1014 ÷ 500 = 1.67 × 1012
= 3.0 × 106 = 300 万km このくらいの額の借金になると,もはや「借金」とは言えない。 これは「ジョーク」の類である。 時の政権は,<借金が増える一方>に対しどうして加担するばかりでいられるのか。 たいじょうぶだからである。 たいじょうぶなのは,一つに,債権者がつぎからつぎと消えていくからである。 そもそも「国の借金総額 833兆円」は,計算上のことであって,実態はわからない。 たいじょうぶの理由のもう一つは,借金は新札を刷って返せるということ。 こんな荒技が可能なのは,通貨は幻想だからである。 ( <通貨>の意味──幻想としての<通貨>) この荒技は,もちろん社会を混乱させることになる。 通貨が多く出回ることから,通貨の価値が下がる。 このとき紙幣が紙くずになるかならぬかは,国力次第である。 国力の無いところは,強い外貨が通貨になる。 ──人のいまの社会は,何にせよ通貨を持たねばならない。 国力があれば,円の価値の下落はデノミで収まる。 ──繰り返すが,通貨は幻想である。 デノミはもちろん社会を混乱させる。 デノミは新単位以下の切り捨てだからである。 これは,新単位以下の生活形態の切り捨てになる。 例えば,「万円」が新単位に変わることになったら,これまで万円以下でやってきた生活のやりくりの部分が一旦切り捨てになる。 人の所得格差の層でいうと,低所得層の切り捨て──<難民>に一旦落として救済を措置──になるというわけである。
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