Up 要 旨 作成: 2008-07-06
更新: 2008-07-06


    「デザイン」が学術用語になった。
    「デザイン」とは「商品デザイン」のことである。
    商品経済社会では,商品戦略の中心に「デザイン」が位置づけられる。 この「デザイン」が学術の場で主題化されるようになった。


    学術は,<俗>としての商品経済社会に対して,<聖>として立つ。
    市場原理主義に対するカウンター・バランス)
    <俗>は,<聖>を自分の側に取り込むことをつねに狙う。
    そして,いまは,学術の世俗化をよしとする「改革」の時代である。
    この2つが合わさって,今日,学術の中に<俗>が大量に入ってくるようになった。

     例 : 特任教授 (芸能,料理,ファイナンス,ディジタルコンテンツ制作,キャリアアドバイス,等々)
    「ボランティア」の必修科目化
    職業体験科目 (インターンシップ,農業体験,等)

    「デザイン」が学術に進出している現象は,この「<聖>に対する<俗>の攻勢」の一つである。 ──実際,「デザイン」は,実学として学術に進出した。「デザイン」の学術的な措定 (学術化するための問い「デザインとは何か?」) は,後から立てる。


    「デザインとは何か?」の問いに対する答えは,どのようになるか?
    それは,「デザイン=商品デザイン」として,商品経済社会の法則/力学を述べるものになる。