Up 人とは何か : はじめに 作成: 2024-04-19
更新: 2024-04-19


    ひとにとって存在 (世界) は不思議である。
    そこでそれが何かを知ろうとして,思想する。

    思想は,考えの粗い方向づけといったものである。
    思想を緻密にしたいとなると,科学に入ることになる。

    考えを緻密にするために,ことばを厳密にしようとする。
    こうして科学は,科学のことばをつくる。
    それが数学である。


    数学は科学の文脈にあり,科学は思想の文脈にあり,思想は存在の不思議の文脈にある。
    存在の不思議,思想,科学,数学は,セットである。

    これを早くから教えてくれたら,勉強は気持ち的にだいぶラクになったはずである。
    さしずめ学校が,これを教えてやるところになる。
    しかし現実は,そうではない。


    だれでも抱く存在の不思議は,「わたしとは何か?」である。
    哲学者はこれを難問にするばかりだったが,科学はこれをあっけなく解決した。
    その科学は,進化論,DNA,人工知能・人工生命。
    ──解決のヒントは,《人工知能も「わたしとは何か?」の不思議を持つことになる》


    だれでも抱く存在の不思議のもう一つは,「なぜ人 (の世界) はこうなのか?」である。
    これも,進化論,DNA が説明の大枠を与える。
    後は,時代に特有のダイナミクスを当てればよい。
    いまの時代ならば,商品経済のダイナミクスを当てれば,説明は完結する。

    この論を,ここでやってみることにする。。