Up 犯罪と秘密警察 作成: 2008-12-18
更新: 2008-12-19


    ネット犯罪らしきものの調査をするときは,秘密警察をやっていることになる。

    秘密警察をやっているときのネットワーク管理者は,「秘密警察をやっている」という意識が希薄になりやすい。 それは,<相手>が具体的に見えないからだ。 あるいは,何となく,自分の直接知らない学生を<相手>として見込むからだ。

    実際,調査の過程で自分の知っている者が<相手>として浮かんできたら,「秘密警察をやっている」という意識の希薄であったことを思い知ることになるだろう。
    <相手>の特定をさらに固めていく方法は,モニタ (監視) である。
    ネットワーク管理者は,
      このモニタを,自分はどんな立場/権限でやっているのか?
      この '犯罪捜査協力' は,いったい何なのか?
    と自問することになる。

    この自問に思考停止して惰性にまかせると,どんなことになるか?
    大学管理職から,「秘密警察」がネットワーク管理者の当然の役回りであると見なされるようになる。 ネットワーク管理者自身も,この役回りを自任する者になる。 ──「1度行ったことは,次回からはずっと行わねばならない」の心理が形成されるのである。

    「犯罪捜査協力」の話が出てきたときには,ネットワーク管理者は,「ネットワーク利用の自由」や「ネットワーク管理者に対するユーザの信用・信頼」を自ら危うくしてしまうということに,よくよく思い至らねばならない。