Up 「感染症」と犯罪性の関係 作成: 2008-01-10
更新: 2008-01-10


    先に,ネットワークの「感染症」をつぎのようにカテゴライズした ( ネットワークの「感染症」):

    寄生虫の仕事 感染の仕方 伝染性
    ネット悪用
    エージェント
    a. バックドア
    b. 盗み見
    c. 兵隊ロボット
    つぎの2通り:
      誘いの餌
      注射
    寄生虫の多くは,
    自分で宿主を開拓
    するタイプ
    テロ


    「ネット悪用エージェント」と「テロ」の違い
    「ネット悪用エージェント」によるネットワーク悪用は,ビジネスである。自分のためであり,計算的である。
    一方「テロ」は,ただ「世の中や権力を引っかき回したい」(「世の中をよくしたい」も含めて)。 自分にとっての利得は考えの中になく,このテロで世の中がどうなるかについても計算しているわけではない。

      テロの例:
      コンピュータの中のファイルを,消去する。
      コンピュータの中のファイルを,インターネットに流す。
      公的機関や企業の公式ホームページを改竄する。


    「誘いの餌」と「注射」の違い
    両者の違いは,魚を捕るのにつり糸を使うか銛を使うかの違いと同型。
    ──「つり糸を使う」では,魚が自分の方に寄ってくる。 「銛を使う」では,自分が魚の方に寄っていく。

    前者と比べて後者では,労力,身に降りかかる危険,そして必要な技能の度合いが格段に高まる。 よってこの場合は,労力・危険度・技能に見合う成果をもたらすような獲物に狙いを定める。
    「誘いの餌」の被害者は狙われた者ではないが,「注射」の被害者は狙われた者である。

      ネット端末でいうと,「誘いの餌」では PC を獲物にする。
      「注射」では,PC およびサーバマシンを獲物にする。注射攻撃に対して脆弱な部分を探しだし,そこから攻撃する。
      ──これらのことを行うのも,コンピュータプログラムである。(人がマニュアルで行うのではない。)