教科教育が「形」指導として扱うテーマは,カテゴリーで示せばつぎのように単純である。即ち,
(1) 形の紹介
(2) この形の用途──ツールとしての形
(3) ツールとしての完成度の評価
(4) ツールを身体化するための訓練
(1) は,先人が作ったツールの紹介。(2),(3) は,このツールの理由を確認し,ツールの受容を動機づける局面である。そしてここまでは,道具を知らせる局面。さて,道具を知ることと使えることは別である。そこで,(4) の局面がくる。
5.1 形の紹介
形の紹介は,一つの人為の紹介である。世界(リアル)の読み方,見方として人類がこれまでに発明したものの一つとして,紹介される。