- 現行指導は,古めかしい「関数」概念をいまだにひきずっています。
- 「変数xが変わるにつれて,それに伴ってある一定の規則で他の変数yが変わっていくとき,yをxの関数という」
- この「関数」概念の問題点は,「意味不明」ということです。
この言い回しで学習者が「関数」を理解できているとしたら,それはかえって困ったことです。なぜなら,この表現には理解されるべき内容が無いからです。理解されるべき内容をもたないものが「理解」されてしまったら,困ります。
- わたしたちがこの表現から読みとれることは,変数yが「関数」ということばで特権化されているということだけです。
ここには,「関数」の説明がありません。
- 要するに,自立した関数概念が現行の指導法にはないのです。
- 関数概念を自立させる方法は,関数を「入力-出力の対応」(イメージとしては「<入力-出力>マシン」)として導入するというものです。
この指導は不可能ではありません。少なくとも,現行の指導よりは学習者に対して親切なものになります。
「意味不明」が最悪なのです。