Up 整数nに対する「nの倍数全体の系」→「イデアル」  


    「イデアル」の定義は,つぎのようになる:

    の部分集合 I は,つぎの条件を満たすとき,左 [右] イデアルと呼ばれる:
    1. 加法に関して,部分群。
    2. I の任意の要素の任意の要素に対し,× [×] は I の要素。
    左イデアルかつ右イデアルであるとき,単にイデアルという。


    これは,整数nに対する「nの倍数全体の系」の構造の表現になっている:

    1. 「加法に関して,部分群。」:
        nの倍数とnの倍数の和は,nの倍数。
    2. I の任意の要素の任意の要素に対し,× [×] は I の要素。」:
        nの倍数の整数倍は,nの倍数。