Up 「入出力マシン」→「一意対応」  


    「機能/機械」から「入出力マシン」への抽象をさらに進めると,マシンの内側で起こっていることを捨象になります。
    これは「入力-出力の対応」への抽象になり,そしてこの対応は「一意対応」です。

      註 :「一意 (unique)」の意味は「相手が一通りに決まる」。

    対応になった「入力・出力」は,もはや「入力」「出力」と呼ぶ意味がありません。
    結局,「機能/機械」は「入出力マシン」を経て「一意対応」のことになります。


    わたしたちはこの抽象(ずらし)を,「操作性・生産性の向上」という理由から積極的に受け入れることになります。
    • 「機能/機械」の問題を,「入力-出力」の問題に置き換えてスマートに処理。
    そして,「機能/機械」を「一意対応」(この意味での「関数」) の形にとらえ直すことで,「機能 (機械)」の設計・実現への道が開かれてきます。
    • 処理に都合のよい形をつくることが,「関数」の考え方の本領。

    「機能/機械」は,「入出力マシン」を経て,単に「(一意)対応」のことになりました。 「機能/機械」のイメージからの脱却を成したわけです。
    一方,一意対応であって「機能/機械」のイメージをもたないものは,日常にふつうにあります。