4.2.9 記号の流用



 ここまでは,概念を明確に区別する意味から,の記号を導入してきた。しかし

  1. −n=−n

  2. Nにおいてnmが定義されるとき,
    m=n−m=

であることにより,記号(§4.2.6),(§4.2.8) には−(§4.2.4,4.2.5)を流用できる。そして実際この流用は慣例になっている。

 同一の記号を異なる意味に混用することは学習者にとって混乱とつまづきのもととなるが,強いて混用するのは形式的操作(“計算")の便利のためである。以下でもこれに倣っていく(註)



(註) したがって記号‘−’にはつぎの三通りの用法がある:
  1. ND の要素の表現“n−m”
  2. ND の要素xの対称元の表現“−x”
  3. NまたはND における,ξ+ζ=ηであるときのζに対する表現“η−ξ”