Up 論文構成の理由 作成: 2011-02-04
更新: 2014-01-19


    論文は,相手に伝えるものである。
    相手に伝わるためには,伝わるようにつくらねばならない。

    論文は,長い論である。 長い論を相手に伝わるようにつくろうとするとき,論の構成が自ずと定まってくる。

    以下に,相手に伝わる長い論の書き方を示す。
    これを「章・節・項」の形に構成すれば,すなわち「論文構成」になるわけである。
    「論文構成」の要諦は,ふつうに「伝える」を考えることである。


      0 はじめに
        ちょっとお付き合いください

      1 課題意識
        1.1 こんな由々しい気分の悪い問題があるぞ (不幸な状況だ)
        1.2 解決してやろうじゃないか,わたしが

      2 研究の目的・解決への意志
        この研究で,解決しますよ
        ──これを解決するのが,この研究なのさ

      3 解決へのヴィジョン
        3.1 こうなるのが,問題が解決された形だ (:生徒がhappy になった状態)
        3.2 こうするのが,問題を解決する方法だ
            授業でこう教えると,生徒がこうなるぞ (:happy 実現の方法)
        3.3 成否はこれでcheck されるとしよう(課題達成の規準)
            言い換えると,これが,happy になっているかどうかの判定規準

      4 解決作業
        4.1 happy 実現の方法を形にするぞ
        4.2 主題になっている数学を,確実にとらえておこう (主題研究)
        4.3 happy 実現の方法を形にしたぞ (happy を実現する指導案を作った)

      5 考察 (研究評価)
        5.1 研究のエッセンスはこれだ
          (1) 課題のとらえ (「要するにこうだったんだ」) のエッセンス
            ・数学,現行,自分の比較
            ・学習のポイントのとらえ
          (2) 指導課程 (単元) 設計の方法のエッセンス
          (3) 各授業単体の設計のエッセンス
        5.2 これで本当にhappy になったか? (「happy」の判定規準を使う)
          「happy」の判定規準は妥当だったか? (「happy」の判定規準をチェック)
        5.3 happy の実現方法としてうまくいった・いかなかったか (検討)
          (1) 課題のとらえがうまかった/まずかった,その理由
          (2) 全体構成がうまかった/まずかった,その理由
          (3) 授業がうまかった/まずかった,その理由
        5.4 研究では,このあたりをやりそこなっている
           勘違いをしてしまっている
           足りなかった

      6 結論
        考察では色々なんだかんだ書いたけど,ひっくるめて結果はこうだ

      7 今後
        7.1 しかし,今回はまあ,ここまでとしよう
        7.2 さらに挑戦するとしたら,こんな形だ

      8 おわりに
        今の気分を申しますと‥‥