Up 教員はつねに成長途上  


    教員には,良質とそうでないの2種類があるのではない。
    教員は,つねに成長途上であり,その都度未熟である。

    成長は,一定以上速くすることはできない。

      教員の教育力が社会問題になると,「改革」派が現れて,競争原理の導入とか査定制度 (=懲罰制度) の導入をやり出す。 しかし,これは邪道を発生させる面ばかりが強くなって,すぐに失敗で終わる。
      「改革」がいつも失敗で終わるのは,「改革」派が拠って立っている人間観にある。
      改革は,<未熟>を<怠けている>とイコールにする。 しかし,<未熟>が示しているのは,「一つ一つ積み上げてでき上がるものは,一つ一つ積み上げてつくるしかない」ということである。 あるいは,「人のカラダは不自由なものである」ということである。
      競争原理の導入や査定制度 (=懲罰制度) の導入で<未熟>問題が解決されると思う者は,「一つ一つ積み上げてでき上がる」を見ることができない者なのである。これも一つの<未熟>である。

    そして,速くすることがよいことでもない。(「塞翁が馬」)