Up 学校数学が変われない力学の理解 作成: 2012-01-15
更新: 2012-01-15


    学校数学は,《これまでやってきたことは間違っていて,これからやっていくことが正しい》みたいになってしまう内容変更は,できない。
    なぜか?
    自分や自分の先達を,<間違いを教えてきた者>にしてしまうからである。 自分や自分の先達を,責任が問われ,<間違いを教えられてきた者>に対する償いが問われる立場に,立たせることになるからである。
    翻って,学校数学が変われるのは,ごまかしや知らぬふりが通じるレベルのことにおいてである。

    この理由から,これまで「1あたり量 × いくつ分」で教えられてきたかけ算が,数学の「倍の倍」に改められるということは,まずあり得ない。

    一方,かけ算の順序を「1あたり量 × いくつ分」で教えてきたこれまでを,モンスターの「かけ算に順序はない」に変えるのは,ごまかしや知らぬふりのレベルでわりとできてしまうところがある。
    したがって,それがモンスターだからといって「かけ算に順序はない」に対し寛容なのも,考えものである。

     註 : 本論考はこれまで「1あたり量 × いくつ分」の方を重点的に論じてきたが,これからはモンスターに対しても応分の取り上げ方をしていくことにする。
    (「かけ算の順序」のモンスター)