Up 現行の中学数学「標本調査」は,「均質」の学習 作成: 2014-07-24
更新: 2014-07-24


    現行の中学数学「標本調査」は,「均質」がこれの内容である。
    即ち,つぎの内容の学習である:
    1. 「均質」に対する行動作法
    2. 均質を前提する場面
    3. 均質を実現する方法


    1.「均質」に対する行動作法
    「均質」に際しては,部分から全体を「延長」で導くべし。


    2. 均質を前提する場面
    教科書の中のつぎの問題は,認識形式《均質を前提する》の錬成である:
      ある池からコイを50匹捕まえて標をつけ,もとの池に戻しました。
      数日後,再びコイを50匹捕まえたところ,印のついたコイが7匹ふくまれていました。
      この池には,およそ何匹のコイがいると考えられますか?

        (教育出版)
    実際,「およそ何匹のコイがいると考えられますか?」の言は,「このような場合,均質で考えないのはダメなんだぞ」と言っているのである。


    3. 均質を実現する方法
    教科書は,つぎの2通りの「均質の実現」を扱っている:
    1. 偏りのある集団を,均質にする
    2. 偏りのある母集団から,均質な標本をつくる

    Aの方法は,「攪拌 (かきまぜる)」である。
    Bの方法は,「母集団の要素に番号をふり,乱数表/乱数さいを用いて,標本抽出」である。 ──標本抽出は,母集団に対する「攪拌 (かきまぜる)」が成り立たないとき,この形になる。