Up 教師の能動──生徒の誘発 作成: 2014-03-26
更新: 2014-03-26


    「運」の「プロセスがその都度所与をつくる」は,「運は自分でつかむ/つくるもの」とイコールではない。
    即ち,「プロセスがその都度所与をつくる」の中の個は,「主体性を発揮する者」とは限らない。
    「そこに在ること自体が,プロセスの契機になる」という面が,重要である。

    どういうことか?

    生徒の授業運を考えてみよう。
    基本的に,生徒は授業を問わない/問えない存在である。
    実際,他の授業を知らない者は,現前の授業の他に授業が無い者である。 そして,生徒は,このような者である。

    よって,生徒の授業運を更新するプロセスは,教師の能動が顕著に現われるものということになる。
    その能動は,教師が生徒のためを思って行動する能動である。
    このとき,生徒は教師にその能動を誘発する存在である。

    こうして,授業運は,教師がどのような能動を現すか,生徒が教師のどのような能動を誘発する存在か,で見ていくものになる。


    教師のこの能動の形は,いろいろである:
    • 授業の改善
    • 授業力陶冶
    • 「できる子・できない子」を立てる
       等々