Up 「問題解決能力」 作成: 2015-11-23
更新: 2015-11-23


    「数学教育」「数学教育学」は,数学教育の「人づくり」を「数学的○○」で考える。
    この「人づくり」の「人」の規格は,「問題解決能力」である。
    そして,「数学教育」「数学教育学」にとって,「問題解決能力」は狙ってつくれるものである。──「問題解決指導」


    数学の問題を解いている者を見る。
    「問題解決力」がそこにある。
    「問題解決力」のメカニズムを探るため,その者のカラダの中に入っていく。
    カラダの諸組織・諸器官とこれらの運動が見える。
    しかし,そこに「問題解決力」のよすがはない。

    数学の問題を解いている者の「問題解決力」は,カラダの諸組織・諸器官とこれらの運動の系である。
    数学の問題を解いている者を見るとき,この系は個になる。
    この個が,「問題解決力」として見える。
    カラダの中に入るとき,個は系に戻る。
    「問題解決力」もすがたを消す。

    「問題解決力」の存在論は,以上のようになる。
    特に,つぎが結論される:
      《「問題解決力」は,狙ってつくれるものではない》


    サイコロで,「7」の目を出したいと思う。
    しかし,サイコロを調べると,「7」の目は出るものではないことがわかる。
    サイコロで,「1」の目を出したいと思う。
    しかし,サイコロを調べると,「1」の目は狙って出るものではないことがわかる。