Up 春分の日出・日入時刻 作成: 2025-03-21
更新: 2025-03-22


      春分は,昼と夜の時間が同じ。
      即ち,それぞれ12時間。
      よって,日の出から南中までの時間と南中から日の入までの時間が,6時間。

    ここから,つぎが導かれる:
      日の出は午前6時ちょうど,日の入は午後6時ちょうど。

    しかし現実は,こうはなっていない。
    例えば 2025年の春分 (3月20日) では,札幌の日の出・日の入時刻が:
        日の出:午前 5:38
        日の入:午後 5:47
    これはどういうこと?


    先ず,この時刻は,日本標準時の時刻である。
    日本標準時は東経135度の時刻で,札幌は東経141.35度。
    札幌は,標準時と時差がある。
    地球の自転は毎時15度なので,この時差は:
      ( ( 141.35 ー 135 ) ÷ 15 ) × 60 = 25.4 ≒ 25分

    時差が 25分ということで,札幌の日の出・日の入の時刻は,
      日の出の時刻:午前 5:38 の 25分後の時刻 = 午前 6:03
      日の入の時刻:午後 5:47 の 25分後の時刻 = 午後 6:12

    う〜ん,時差を計算に入れても,「午前6時ちょうど午後6時ちょうど」になってくれない。
    そして,日の出から正午までの時間と正午から日の入りまでの時間も違う。


    正午は,南中の時刻とイコールではない。
    このときの札幌の南中の時刻は,11:42 になっている。
    時差 25分で調整しても
      南中の時刻:午前 12:07

    南中で正午を決めたら,1日の時間が日毎に違ってくる。
    これは不都合なので,1日の時間を同じにするかわりに,正午を南中の時刻とは別のものにしている。


    そこで,つぎのようになる:
      日の出から南中までの時間:6時間4分
      南中から日の入までの時間:6時間5分

    アレ,日中時間が12時間よりも9分多い !?
    春分は昼夜の時間が同じなのでは?


    「12時間ぴったり」では,太陽を点に見ている。
    即ち,日の出・日の入の太陽の位置を,つぎのようにしている:
    しかし,日の出・日の入の太陽の位置は,つぎのように決められている:
    そこで,つぎの移動時間が 12時間に加わる
    この時間が9分ということ?
    なんか長過ぎる感じがする。


    計算してみよう。
    春分の太陽は,地平線上の真東の点から真西の点へ,180度を12時間で移動する。
    角度1分を移動する時間は:
      (12 × 60) ÷ (180 × 60) = 12 ÷ 180 分

    太陽の視半径は 16分。
    この角度を移動する時間は,
      (12 ÷ 180 ) × 16 ≒ 1.07分

    札幌は北緯43度。
    そして,つぎの移動にかかる時間は,1.07分の 1.4倍 ( ≒ 1.5 分) ほど:
    日の入についても同様。
    ということで, 「日の出・日の入の太陽は地平線の下」の条件で加算される時間は
      1.5 × 2 = 3 分
    9分には,まだ6分及ばない。


    この「6分」は何か?
    実は,ここまでの論では,地球の公転を考えていない。
    公転を考えれば,「春分・秋分は日中時間が 12時間」も誤りとなる。

    春分・秋分は,日中時間の変化率が (絶対値で) 最大になるところである。
    この変化率の大きさが,日中時間をその日中の間に目立って変えることになる。 ──春分では日中時間が伸び,秋分では縮む。

    「6分」は,この事情とそして数値誤差の合わさったものである。

日中時間の変化 (北緯50° の場合)