日時計は,公転角度・緯度に依存する。
同緯度でも,影の向きと時刻の対応が,日に応じて変化する。
日時計は,実用で考えるものではない。
特に,太陽が高い場所・時節にはまったく適さない。
緯度30度の夏至の場合
時 |
南中との 経度差 |
南中時の影との 角度 |
6 |
-90 |
NAN |
7 |
-75 |
NAN |
8 |
-60 |
-176 |
9 |
-45 |
-130 |
10 |
-30 |
-106 |
11 |
-15 |
-78 |
12 |
0 |
0 |
13 |
15 |
78 |
14 |
30 |
106 |
15 |
45 |
130 |
16 |
60 |
176 |
17 |
75 |
NAN |
18 |
90 |
NAN |
- 太陽が高いときは太陽のわずかな移動で影が大きく移動する。
地平面に垂直に立てた軸に,三角形の板 (頂点をA, B, C とする) を図のようにもたせかける:
Aを垂直軸につけたまま上下して,∠BOC の大きさの変化を観る。
Aを下げると,∠BOC は ∠Aの大きさに近づき,Oに至って ∠Aになる。
Aを上げると,∠BOC は 2∠R に近づき,三角形の背の高さの点に至って 2∠R になる。
このしくみにより,太陽が高いときは太陽のわずかな移動で影が大きく移動する。
- 表中の「NAN (not a number)」は,計算不能を示す。
実際,∠BOC を ∠A から求める計算式は,∠BAO, ∠CAO それぞれの sin を掛けたものが除数になる。
この除数は,∠BOC が 2∠R に近づくとき,0に近づく。
除数が0に近づくと,コンピュータの計算は破綻して,「NAN」を返すことになる。
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