Up 「コリオリ力」の論理 : 球面幾何学+解析幾何学 作成: 2022-08-03
更新: 2022-08-03


    あなたは「コリオリ力」のことばを聞くと,これを物理の話だと思う。
    「力だったら物理の話だろう」というわけだ。

    力は,加速度に質量を乗っけると現れるというもの (概念) である。
    質量から先は,たしかに物理の話になる。
    質量・力の話は,質量って何だ?力って何だ?の存在論に,自ずと向かうからである。

    しかし,加速度までは,物理は要らない。
    これは数学 (形式理論) で済む。


    距離空間を導入したら,つぎに変数tの距離空間の関数を考える。
    なぜ「t」か?
    時間 (time) のつもりだからである。
    この方法で,「移動」の概念を導入する。

    「速度」の導入は,「比例」(線型) と「局所的に線型」(可微分) の概念が立つ距離空間で可能。
    ここはけちけちしないで,最も完備な距離空間であるところのユークリッド空間を使う。

    「速度」を導入したら,これの変化率として「加速度」を導入する。
    例題として「遠心力加速度」なんかもやる。


    さて,「コリオリ力」は「コリオリ力加速度」として,この「遠心力加速度」と同類の内容になる。
    こんな具合:

    見ての通り,これは徹頭徹尾,幾何学である。
    幾何学しかないことを見るべし。