Up 人物考 :「空海」 作成: 2018-06-20
更新: 2018-06-27


    「日本型」は, 「個」にも求め得ない。
    個は成長し変化するからである。

    若い時は,進歩主義になる。
    外来文化が「進歩」を現している状況では,拝外主義になる。
    やがて,進歩主義に厭きていく。
    そして,己の足下──「自然」──に目がいくようになる。

    『十住心論』を著した空海は,若い空海である。
    若いときは,理論の体系化を目指す。
    年をとると,教学がことばの遊びに過ぎないことが見えてくる。
    そして,原点回帰の思いになる。
    空海の場合は,山に戻る。──東寺を辞し高野山に入る。