Up SONY の地位失墜 (本分/本領の閑却) 作成: 2006-08-06
更新: 2006-08-06


    企業の創始者たちは,たいへんな苦労をして,企業の地位を築く。
    後から来た者は,先人の築いてきたものを見損なう。
    創始者も,初心を忘れていく。
    そして,時代の新たな課題/試練に際し,これまでやってきたことをいとも簡単に捨てる/蔑ろにする態で,「改革」に進む

    まさに捨てようとしているもの/蔑ろにしようとしているものの上に,自分たちは立っている。 しかし,このことを忘れる/このことがわからない。
    そして自分の土台を自分で壊す。そして倒れる。

    SONY の地位失墜は,このような構図のものだ。


    以下は,現在の SONY のホームページ (http://www.sony.co.jp/):


    一見,何の企業かわからない (企業ブランドがない)。

    昨年3月,業績不振とエレクトロニクス分野での地位失墜により,トップ交替となった。 本領のエレクトロニクス事業に注力することで経営の建て直しを図るという路線になったが,「改革」路線でいろいろつくってしまったものは,引き摺っていくしかない(いまさらもとに戻せない)。

    「だだっ広くひろがる態で,どこにも本領がない」という冴えない企業に,いま SONY はなってしまっている。