Up 「平和」イデオロギー : 要旨 作成: 2023-07-26
更新: 2023-07-26


        Imagine all the people
        Living life in peace
        You may say I'm a dreamer
        But I'm not the only one
        I hope someday you'll join us
        And the world will be as one


    ひとは,わかったようなことを言う。
    この<わかってるつもり>は,つぎの2タイプに分けられる:
    1. イデオロギーに寄せる
    2. 科学に寄せる
    特に, 「イデオロギー」の対義語は「科学」である。

    科学は,科学的手法を用いる探求である。
    イデオロギーは,科学的手法を退ける。
    科学的手法を採ったら,自分が誤りになってしまうからである。

     註: 迷信・宗教は,イデオロギーに含まれる。


    "all the people / living life in peace / the world will be as one" は,イデオロギーである。
    科学的手法で国や個を探求したら,こうはならないからである。

    科学的手法は,この考え方が地理的環境に依存していることを見出す。
    即ち,こういう考え方が出てくる所と,出てこない所がある。
    異文化の強大な隣国から侵犯され続けてきた歴史をもち,そしていまも侵犯を懼れねばならない国からは,この考え方は出て来ない。
    <人間>に対するこの国の者の見方は,外国から侵犯された歴史のない国の者の見方とは違うのである。

    また科学的手法は,人間に<殺戮を好む>という一面のあることを見出す。
    「平和」イデオロギーの者も,同じである。
    それどころか,「殺してやりたい」の感情を潜めていることにおいては,最上級である。


    戦争の反対は,平和ではない。
    よくよく吟味すべし。
    「戦争をしていない」は,「戦争の代用をいろいろやっている」である。
    戦争をしていないのは,くすぶっているだけである。
    それは,何かのきっかけで簡単に火が起こる。

    「平和」というものは,存在しない。
    「平和」が存在しないことは,生物という存在様式の含蓄である。
    そして人間は,生物であることから逃れられているわけではない。