Up 黒体放射 作成: 2023-05-16
更新: 2023-05-16


    気象学は,太陽放射に対し「入った分はそっくり出て行く」と考える。
    大気圏上端で,放射線の<単位面積 (m2) を単位時間 (秒) に通過するエネルギー>が,1.37×103 Joule。 ( 太陽定数)
    アルベドが 0.3 なので,反射されかった放射線の<単位面積 (m2) を単位時間 (秒) に通過するエネルギー>は,
      1.37 × 103 × 0.7 = 2.40 × 102 J/(秒・m2)
    そしてこれが, 「そっくり出て行く」になる。

    気象学は,この「出て行く放射」に対して「黒体放射」を考える。
    即ち,この放射を「黒体放射」とみなして,ステファン・ボルツマンの法則
      E = σT4
      σ = 5.67 x 10-8 (J/(秒・m2・K4))
    を適用する。
    すると,地球の温度 (地表温度) が −18 ℃ になる:
      2.40 × 102 = σT4 = 5.67 x 10-84
      4 = (2.40 × 102) / (5.67 x 10-8) = 4.23×109 K4
      T = 255 K = (255 - 273) ℃ = −18 ℃


    しかし実際の地表温度は,気象学者によれば平均して 15°C。
    そこで,気象学者は15°C と −18 ℃ の差が何であるかを考える。
    そして考えたたのが,「温室効果」「温室効果ガス」というわけである。

    ここで if は,
    1. 「入った分はそっくり出て行く」
    2. その「そっくり出て行く」分は,黒体放射
    そして,then が「温室効果」「温室効果ガス」。
    今日は,さらに「CO2排出地球温暖化」。

    しかし気象学は,都合よく if を忘れる。
    そして,「CO2排出地球温暖化」を事実にする。