Up 「記録破り」は昔を知らないだけ 作成: 2022-08-27
更新: 2022-08-27


    ひとは,「地球温暖化」を合唱している。
    そして早くも,「いまの気温は異常だ!」を唱えている。

    「地球温暖化」は,つぎのグラフを指している:
Met Office (https://www.metoffice.gov.uk/hadobs/monitoring/)


    このグラフに読めることは,「日常の気温変動のベースが 50年間でせいぜい1度上がるかどうか」である。( 気温変動グラフの読み方 )
    このグラフに拠って「いまの気温は異常だ!」を唱えるのは難しい。


    ひとが「いまの気温は異常だ!」を唱えるとしたら,その表現はつぎのようであるしかない:
      「気温変動の上下が昔より激しくなっており,
       各時季で最高気温の記録破りが頻繁になっている」
    実際,ひとはこう思い込んでいるわけである。

    そこで,「各時季で最高気温の記録破りが頻繁になっている」は事実か?という問題になる。
    答えは「事実ではない」である。
    「記録破り」を叫ぶのは,昔を知らないだけである。


    但し,都市化の著しい地域は,「記録破り」は言えないまでも,猛暑傾向にはなる (「ヒートアイランド」)。
    特に捉えておくべきは,猛暑と冷房をかける戸数の増加のフィードバック・ループである。
    ──冷房は,戸外でストーブを焚くのと同じである。