Up 春・秋の天気は変化が大きい 作成: 2024-02-27
更新: 2024-02-27


    春, 夏, 秋, 冬は,それぞれ春分, 夏至, 秋分, 冬至の前後1.5か月である。
    春, 夏, 秋, 冬の最初の日を,それぞれ立春, 立夏, 立秋, 立冬と謂う。

    春分, 夏至, 秋分, 冬至は,それぞれ 3, 6, 9, 12月の20日頃である。
    よって,立春, 立夏, 立秋, 立冬はそれぞれ 2, 5, 8, 11月の5日頃。


    春 (立春から立夏まで) と秋 (立秋から立冬まで) は,夏 (立夏から立秋まで) と冬 (立冬から立春まで) に比べて,日照時間の変化が大きい:
日出・日入の時刻の変化
日中時間の変化


    「日照時間が長く [短く] なる」には「太陽の高度が高く [低く] なる」が含まれ,。
    よって,春・秋それぞれの始めと終わりでの「日照時間の差が大きい」は,「日照量の差が大きい」を含意する。
    そしてこれが,春・秋を,夏・冬よりも,天気の変化の大きい季節にする。

    特に,春の寒冷から温暖への変化は,「段々と暖かくなる」ではない。
    「寒冷な天気と温暖な天気が交替しつつ,後者が多くなる」である。
    同様に,秋の温暖から寒冷への変化は,「温暖な天気と寒冷な天気が交替しつつ,後者が多くなる」である。


    昔は,国の支配には,暦を司ることが含まれていた。
    ひとの生業──特に農耕──は,季節に依っていたからである。
    日々の天気は一時的であり,これで時機を判断したら間違う。
    時機の判断は,暦でする。
    よって,暦は大事であった。

    いまの暦の用途は「ひととスケジュールを合わせる」である。
    「時機を捉える」の意味は無い。
    こうして,ひとは暦と疎遠になる。

    暦と疎遠になるとどうなるか?
    暦とともにあることは,天気の一時的な変化に騙されないことである。
    暦と疎遠になることは,一時的な天気に騙されるということである。

    実際,現代人は,一時的な天気を「気候」に普遍化する。
    地球温暖化」イデオロギーにたやすく洗脳されるのも,暦との疎遠が素地になっている。