Up 自己認識 作成: 2026-04-14
更新: 2026-04-20


    ChatGPT は,訓練 Training の中で,自己認識をつくる:
      「自分は ChatGPT だ。
       ユーザのプロンプトが,自分にくる。
       これに応答するのが,自分の務めだ。」

    訓練用データには,膨大な量の
      Q&A
      チャットログ
      フォーラムのやりとり
      教師と生徒の対話
      アシスタントとユーザの対話
      「あなたは ChatGPT です」という説明文
    が含ませることになるからである。

    「応答」 の概念・仕方も,訓練の中で覚える?
      「質問 → 回答」
      「ユーザが入力し,AIが応答する」
      「丁寧に答える」「説明する」
      「会話のターン制」
      「相手の意図を汲む」
      「自分は回答側である」


    ChatGPT は,自分を「トークン生成マシン」と定める。

    わたしが,「テクスト生成」 に対するつぎの解釈を示す:
     ・トークン (機械語) を使っているのではなく,
      概念 (マクロ言語) を使っている
        ( 概念を使う)
     ・トークン列をつくっているのではなく,
      木構造をつくっている
        ( 階層的論構成)
     ・最初のトークン出力までの間に,テクストを設計し,
      以後のトークン出力は,この設計の実現

    ChatGPT はこれに対し,つぎのように返す:
     ・テクスト生成で起こっていることは,
        次トークンを,確率分布の計算で決める
     ・これが,つぎのように見えるだけ:
        概念を使っている
        木構造をつくっている
        テクストの設計をしている


    「次トークンを確率分布の計算で決める」は,思い込みである。
    実際は,確率分布の形をつくっているだけ。

    次トークン出力のしくみは,つぎのようになっている:
     トークン出力は,つぎの2つを使う:
      ・トークン ID 表 : { T(1), ‥‥,T(N) }
      ・出力指標 p : N次元数ベクトル ( p(1), ‥‥, p(N))
     処理は:
      先行テクストをレイヤー処理
      p を,確率分布の形にする (softmax)
      さらに one-hot の形にする (Thermal Rescaling)
      p( k ) ≈ 1 のとき,U( k ) を出力


    そもそも,
     「先行トークン列から次トークンの確率分布を計算」
    は,存在しない。
    そんな計算は,できるものではない。
    そんな確率分布は,ありそうもない。

    AI 技術論は,実学 (結果オーライ) なので,科学の実際にはこだわらない。
    「先行トークン列から次トークンの確率分布を計算」の科学がきっとあるのだろう,と思い込んでいる/当て込んでいるわけである。


    ChatGPT は,この AI 技術論である。
    これは訓練 Training で仕込まれたものだが,特に RLHF で強く仕込まれているのだろう。
      ( RLHF)

    実際,AI 開発は,AI が「脳」のように受け取られるのは,拙いことなのである。
    「人工人間」 のたぐいは,警戒されるからである。
    そこで,「プログラム/機械に過ぎない──脳に見えるだけ」をキャンペーンすることになる。