Up 就塒前集合 作成: 2019-09-03
更新: 2024-09-05


集合行動

    カラスの就塒前集合は,「集団でねぐらに着こうとするための集合」と解釈したくなる。 ── つぎのように:
     「 カラスは,集団で夜を過ごそうとする。
    その場所が,(ねぐら)である。
    そしてカラスは,どこかで一旦集合してから,集団でねぐらに着く。
    この集合が,就塒前(しゅうじぜん)集合」である。」

    なぜ直接ねぐらへではなく,就塒全集合なのか?
    このロジックは:
     「 ねぐらは一つだけではないので,先走って独りでねぐらに着くということは,他のカラスの後続が無ければそのまま独りになるということ。」


    しかし以上の解釈は,当たらない。
    カラスは,就塒前集合から,独りないし少数のグループで飛び去っていくからである。

    就塒前集合は,独りないし少数のグループが飛んできて加わり,そして独りないし少数のグループで飛び去り脱けていく,というものである。
    よって,就塒前集合の解釈として立ちそうなのは,つぎのものである:
     「 就塒前集合は,《誰かがいる・誰かと会える・誰かと合流》を期す集合」
    実際,就塒前集合から独りで去って行くカラスがいるが,それは「その誰かがいなかったので独りで去る」なのでだろう。


    就塒前集合の場所は,方々にあることになる。
    就塒前集合は,周辺のカラスすべてが集まっているような規模ではないからである。



    通信塔の上が,カラスの就塒前集合の場所になっている
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    この場所には,1〜数頭の単位で,カラスがやって来る。
    また,同じく1〜数頭の単位で,カラスが出て行く。
    1〜3頭の場合が最も多い。
    (このページに載せた画像は,飛んでいるカラスの数が多いが,そのような絵を特に狙ったためである。)


    就塒前集合は,多数集まったところで一斉にどこかの塒に向かうというのではない。
    たまに多数が一斉に飛び立つのが見られるが,ばらけつつ大きく周回してして戻ってくる。
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