Up ヒグマ出没情報は,無意味・有害 作成: 2021-08-09
更新: 2021-08-09


      読売新聞 道南版, 2021-08-07
    クマ出没情報 地図に
    道警函館 10日からHP掲載
     道内でヒグマによる被害が相次いでいることを受け、道警函館方面本部は10日からホームページ上に出没情報を落とし込んだ管内の地図を掲載する。 道警は「レジャーなどで出かける際は出没情報を有効的に活用してほしい」としている。
     同本部地域課によると、今年度道内で起きたクマによる被害は負傷者が6人、死者が3人 (5日現在)。 札幌市ではクマが市街地に出没し、人を襲うなどの被害が出ている。
     函館方面管内でも、食害や目撃情報を基にした出没状況は計160件 (4日現在) 寄せられており、7月には福島町で畑作業をしていた70歳代の女性がクマに襲われて死亡した。
     同本部が作成した地図では、直近1週間に把握した出没場所は赤色、死傷者が出た場合は二重丸で示すなどしている。 同本部地域課の綿貫大介次席は「継続して地図上にクマの情報を掲載し、人身被害を未然に防ぎたい」と話した。


    ヒグマ目撃情報は,無意味である。
    その場所は,ヒグマが出没()()場所であって,出没()()場所ではないからである。
    ヒグマは一所にとどまっているものではなく,遠距離を移動している。

    ヒグマ目撃情報は,有害である。
    どこもかしこもヒグマの出没場所なのに,この事実を隠すことになるからである。


    ヒグマはいたるところに出没している。
    ごく身近にも出没している。
    ひとがこれに気づかないのは,ヒグマが人と出遭わない時間帯や場所を選んで移動してくれているからである。

    ひとにわからせねばならないことは,ヒグマはだれの身近にも出没しているということである。
    これに対し目撃情報の効果は,危険な場所とそうでない場所の区別をひとに立てさせてしまうことなのである。


    ひとは,目撃情報の無意味・有害を知らない。
    ヒグマを目撃したら報告しなければならないもんだと思っている。

    目撃情報を受ける立場の者は,目撃情報を「ヒグマが現れた!注意!」警報に換えることを,自分の務めにする。
    目撃情報の無意味・有害は,そのまま出没警報の無意味・有害である。

    そして,つぎの空騒ぎとなる:
    • 無意味なアリバイづくりが,関係各方面で起こる
        例:公園閉鎖,集団下校,等々
    • 「専門家」が,メディアにおもねて,想像で物を言う (嘘をつく)
    • もうだいじょうぶ」の宣言までに,無意味に長い時間がかけられる


    大事はただ1つ。
    つぎの認識をもつことである:
     「 ヒグマが身近にはいないと思っているのは,身近にいるのを気づいていないだけ
     「 ヒグマに襲われるのは,ヒグマを驚かす/怒らせる/挑発する行動をしたから(註)


    註: 山菜採りでヒグマに襲われるのは,襲われる方に責任がある
    襲われたその場所は,ヒグマの領分である。
    ヒグマの領分での山菜採りは,ヒグマの食べ物の横取りである。
    その山菜採りは,ヒグマを驚かす/怒らせる/挑発する行為である。