Up | English 「数」とは?  


  • 「数とは何か?」と改めて尋ねられると,困りますね。
    たいていのひとは,いままでに,“数とは何か?”というように改めて考えたことがありません.だからこのような質問を受けると面食らってしまいます。
    ここでは,「数とは何か?」の質問に対する答えを示します。


  • 「数」は,量 (大きさ) の表現を目的につくられた道具です。

    量の表現は,「この量は,もとにする量と比べてどれだけ」という形式で行います。
    このときの「どれだけ」を表すのに,「数」がつくられます。
    このようにつくられた「数」は,2量の比の表現になっています。

    よって,
      「数」は,量 (大きさ) の表現を目的につくられた道具
    は,つぎのように言い換えることができます:
      「数」は,2量の比の表現を目的につくられた道具

    「2量の比」としての数


  • 「数」には,自然数,分数,整数 (正負の自然数),有理数 (正負の分数),実数,複素数等いろいろありますが,これはつぎのことが理由になっています:

    1. 扱いたい量に,いろいろなタイプがある。
    2. それぞれにタイプに応じ,使いやすい「数」をつくる/開発する。

    「数」がいろいろある理由
    対象とする量


  • 自然数,分数,整数 (正負の自然数),有理数 (正負の分数),実数,複素数,‥‥が「数」のことばで一括りにされるのは,これらを同じものと見ているからです。
    そして,何をもって「同じもの」としているかというと,<2量の比の表現に使う>です。