Up 影の移動 作成: 2020-09-22
更新: 2021-11-13


    影の長さが最短になる南中は,記録図面では日本標準時で 11:20 頃。

    影の移動は,理論値ではつぎのようになる ( 日時計):
 時  南中との
経度差
南中時の影との
角度
7 -75 -80
8 -60 -69
9 -45 -56
10 -30 -41
11 -15 -22
12 0 0
13 15 22
14 30 41
15 45 56
16 60 69
17 75 80

    ここで時刻は,観測地の時刻である。
    観測地は日本標準時子午線の東にあり,標準時との時差が 29分。
    よって上の表は,標準時で書くとつぎのようになる:
 時  南中との
経度差
南中時の影との
角度
6:31 -75 -80
7:31 -60 -69
8:31 -45 -56
9:31 -30 -41
10:31 -15 -22
11:31 0 0
12:31 15 22
13:31 30 41
14:31 45 56
15:31 60 69
16:31 75 80

       考え方:
    当地時を \( T \) ,このときの標準時を \( T_0 \) とする。
    当地と同緯度の標準時地は t = 29分 後に,太陽に関する当地のいまの位相になるから, \[ \begin{align} & T_0 + t = T \\ \Longrightarrow \ & T_0 = T - t \end{align} \]

    そしてこれを記録図面に重ねてみると,つぎのようになる:


    時刻が,理論値から10分ほどズレている。
    原因を観測が雑であることと見て,そのうち装置の精度を高くして再観測することを期す。