Up 日本列島人の経緯 作成: 2016-06-20
更新: 2017-06-15


  • ホモサピエンスの定位
Wikimedia Commons「File:Human evolution chart-en.svg」



海部陽介『日本人はどこから来たのか?』, 文藝春秋, 2016. p.38, 図2-2 (部分引用)



  • 時代区分
地質年代・氷河期・先史時代区分
地質年代 氷河期 (万年前) 先史時代区分
第四紀 完新世 後氷期 1.30 新石器時代
(縄文時代)
更新世 後期 ヴュルム氷期 亜氷期Ⅳ 1.65 後期旧石器時代
(新人)
 3万5千〜1万年前
亜氷期Ⅲ 2.20
間氷期 2.90
亜氷期Ⅱ 3.30
間氷期 4.50 中期旧石器時代
(旧人)
 15万〜3万5千年前
亜氷期Ⅰ .00
間氷期
中期 リス氷期 15.00
間氷期 前期旧石器時代
(猿人・原人)
 250万〜15万年前
ミンデル氷期 50.00
間氷期
前期 ギュンツ氷期 100.00
間氷期 150.00
第三紀 鮮新世 ドナウ氷期 200.00


海部陽介『日本人はどこから来たのか?』, 文藝春秋, 2016. p.42, 図2-3



  • ホモサピエンスの日本列島到達



海部陽介『日本人はどこから来たのか?』, 文藝春秋, 2016. p.120, 図5-4
「5万〜3万年前の日本列島。現在の地形のまま海面を80メートル下げた地図」


海部陽介『日本人はどこから来たのか?』, 文藝春秋, 2016. p.121, 図5-5
「5万〜3万年前の日本列島。現在の地形のまま海面を80メートル下げた地図」


海部陽介『日本人はどこから来たのか?』, 文藝春秋, 2016. p.123, 図5-6
「3万8000年前頃の日本列島への3つの可能な渡来ルート」



  • ミスリーディング:「移動・航海」
      ホモサピエンスの「拡散」は,「移動」ではない。
      「移動」のことばを使う者は,<万年>単位の時間の長さを考えられない者ということになる。
      <1万年>は,年平均1km の拡散が1万km (地球 1/4 周) の拡散になる時間である。
      「年平均1km の拡散」などは,狩猟採集生活者ならあたりまえである──実際,小さ過ぎる値である。

      「拡散」は,個の日常生活の累積である。
      個の移動の累積ではない。


      海を経る「拡散」は,「航海」ではない。
      漁猟生活は,沖を漁場に開拓していくものになる。
      実際,日々の経験は,よい舟をつくり,潮や気象・天体を読む能力を形成する。
      時間はかかるが,<千年>単位の時間なら十分である。
      ここで,自分の住む島Aの向こうに島Bが見えているとしよう。
      AとBの真ん中くらいまで舟を出せるようになると,Aに戻るかわりに,Bまで行ってそこで泊まることを考えるようになる。
      「番屋」をつくって漁の一拠点にするというぐあいになる。
      そしてBが住むによいところであれば,Bに住む者がでてくる。
      こんなぐあいにして,ホモサピエンスの「拡散」は,海を経る形でも起こる。

      海を経る「拡散」に,「漂流」だとか「冒険」を考えるのはナンセンスである。
      海を経る「拡散」も,日常生活の累積である。
      「航海」の成功物語ではない。


      要点:<千年><万年>単位の長さの時間を,思慮できること。